揺れる原発の未来

翻訳者の為の世相評論

@揺れる原発の未来

昨年の大震災以来、1年が経過した。その間、原発に関してけんけんがくがくの議論が世界中で続いている。アメリカでは、オバマ大統領が早々と昨年前半に、アメリカは安全とリスク管理をきちんとしているので原発は続けていく、それが将来の成長の大きな原動力であると生命を出した。ところが1月にアメリカへ行った時にテレビをみていたら、スリーマイル島が引きずる現実と題して、あの事故が現地住民に今でも悪影響を与えている実態のドキュメンタリーをやっていた。原発大国フランスは、日本にサポートチームを事故直後に乗り込ませた事からも分かる様に、徹底して原発を続ける方針である。需要の75%を原子力発電に頼っている国の事情からすると、今更転換を図るのはほとんど無理なのであろう。隣のドイツへ行くと正反対である。欧州一の経済大国であるドイツは、環境を大切にする国民性もあり、原発を削減して、将来はゼロにする方針を昨年発表している。国内電力需要の約30%が原発依存であり、自然エネルギーを利用する事で原発をなくす事は可能としているが、とりあえず不足分はフランスから購入してしのぐそうだ。フランスから購入する電力はフランスの原発で作られるのだから、ドイツのやり方にも疑問を覚えるが、ドイツ国民はそれで良いらしい。さて、日本はどうであろう。現在54基の原発のうち稼働しているのが2基、その2基ももうすぐ定期点検で停止され、再稼働の目処はたっていない。先週原子力保安院と原子力安全委員会が関西電力下の大飯原発再稼働に関して、ストレステストの結果評価を行ったが、その結論も日本的表現に満ちていて、はっきりと判断がYESなのかNOなのか、よくわからない。この2つの専門家の評価を踏まえて、政府が政治判断で再稼働をするかどうか決定するのがプロセスであるが、このような責任がはっきりしない評価から、どのような最終判断をしていくのだろう。如何に、原子力安全院長のコメントを引用してみる。

--経済産業省原子力安全・保安院の1次評価の確認は妥当ということか

「妥当という書き方は一切していない。妥当性に関して白黒つけるものではない。われわれは保安院がやったことに対して、この部分はそう、ただしこういうこともしてくれと書いた。総合的安全評価はあくまで1次評価と2次評価をあわせてやるもので、ぜひ2次評価までやってほしい」

--安全委の見解は、安全性の評価について国民のニーズに応えているといえるか

「安全委は安全性の確認を求められているのではない。あくまで総合的安全評価の、しかも1次評価の結果の確認を求められている。それに対して答えた」 これを英訳すると、どうなるのか。英語文化として、まずYES、NOをはっきり書かないと 意味が伝わりにくくなる。よく言われる事に、日本語の文章は文の終わりまでいかないと、その文が肯定文か否定文か分からない事がある。英語は主語の次に動詞がくるので、否定である、not、は原則その動詞の次におかれる。つまり文章の始めの方で否定か肯定か分かるので、文章の続きを聞く時に聞く側として、分かりよい。翻訳をする時に苦労するポイントでもある。

何れにしても、今週以降の政府の判断、コメントが気になるが、原発を再稼働するもしないも、全体プランを国民に見せて、再稼働しない場合はこうなる、その覚悟を一緒にしよう、とか、日本の将来と安全をてんぴんにかけるとこうなる、だから再稼働をする、という明確で分かり易い説明が必要だ。今回は大飯原発の2基が対象であるが、残りの52基はどうしていくのか、どれを再稼働し、どれは廃炉にするのか、その理由は?など、開かれた情報開示と、議論をしない限り、世界からも笑われる事になる。

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