マレーシアのゴルフとビジネス

ビジネス・生活、世界の国々から

アジアは、どこの国でもビジネスマンの間でゴルフが盛んで、マレーシアも例外ではありません。首都、クアラルンプールの周りにも、いくつかのコースがあります。その中の1つに(KLから空港へ向かう途中ですが)、有名なチャンピオンコースがあり、マレーシアの中でも難コースの1つに数えられています。確か、アジアサーキットも開かれた事があると記憶しています。

運良くそのコースでプレーをするチャンスがありました。招待してくれたのは、マレーシアの財閥系の、ある企業の幹部達で、彼らはこのコースで普段からよくプレーをしているとの事でした。東南アジアの日中は、中途半端でなく物凄く暑いので、午前中にプレーを終える事が習慣になっています。従ってスタートは、朝できるだけ早く、という事で、 ホテルピックアップがなんと、5時半! 出張の身には前夜の酒盛りの後遺症もあり、かなり応えます。

若い頃は、起きるのが辛いのだから、寝なければいい、という分かり易い考え方を実行していましたが、(今でも若いつもりですが)やや体力がついていかなくなり、最近は数時間でも寝る事にしています。どうにかこうにか、5時半に間に合うようにベッドから這い出し、忘れ物が無いように気をつけて、時間にはとにかく間に合いました。ゴルフ場到着6時15分。6時半、ティーオフです。

丁度、果物の王様と形容されるドリアンの季節で、コース脇にドリアンの林があるホールもあり、あの知る人ぞ知る、香しいかおりがしてきます。このコースはアメリカに多くあるコースのように、ゴルフ場の中に住宅が建てられており、どの家も、一見の価値に値する高級住宅です。

さて、16番ホールにやってきました。私のスコアはまずまずでしたがプレー相手に2打、差をつけられていました。残り3ホールですから、このホールから頑張れば負けはない、逆にこのホールで負けたら、今日は、かなり持っていかれる、と皮算用したのが、間違いでした。この16番ホールの中間点の右側に、高級住宅の中でも、ひときわ目立つ美しい家があり、その威容を誇っています。 もちろん、普通に真っ直ぐボールが飛べば、問題ないのですが、スライス癖がある上、ここ一番と力が入っていたのでしょう。ドライバーで目一杯振り切りましたが 第1打は吸い込まれる様に、その邸宅に向かっていったのです。

ゴルフをやらない方には、ゴルフ用語が出てきて、ごめんなさい。スライスとは、ボールが右に曲がっていくこと、ドライバーとは一番距離を飛ばすクラブです。ガシャン!そしてシーン。皆は、アット言い、顔をしかめています。でも、こんな事は、たまにはある事だ、と私は思いつつ、暫定球(2球目)を打ちました。又も、同じ家へ、ガシャン、シーン。仲間のプレーヤー達が泣きそうな顔をして、もう止めろ、止めろと騒ぎ出しました。やばい、やばいよ。事情の飲み込めない私は、『イヤー、力がはいちゃった! マ、仕方ないか』と、おどけてみたのですが、皆の様子が変です。中には真剣な表情でうつむいている人もいます。

なんと、その家は、あのマレーシア近代化の父と言われる、当時のマハティール首相が持っている家だったのです。マハティールさんは2003年10月まで22年間に渡って、マレーシアの首相を務め、シンガポールに追いつき追い越せで、 近代化を推進、今の近代国家の国づくりに貢献した、ヒーローです。日本へも何度も訪問されています。当然、マレーシアの人達からはとても尊敬されており、その人の家に球を打ち込むという行為は、想像も出来ない事なのでしょう。私も一瞬、最悪、マハティールさんに当たって怪我でもさせていたら、どうしよう、国家問題に発展か、と思ったぐらいです。

恐る恐る、近づいて確認をしました。首相がいたらどうしよう、と思いながら....... 幸い、ガラスも割れておらず、ガシャンの音もトタン板のようなものにボールが当たったらしく、家への被害は無いようでした。又、その家からは人も出てこなかったので、 良かった、留守にちがいない、と都合の良い想像をして、その場をスタスタと立ち去ったのです。さて、その日のプレーを終わって私のスコアはどうだったか、ですか?嫌な思い出を、蒸し返させないでください!!

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